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パラドキシカル・リーダーシップ産学共同講座

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京都大学経営管理大学院とアルーの産学連携の取組みであるパラドキシカル・リーダーシップ産学共同講座に関連した内容をご紹介しています。
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#両立思考

この時代に求められるのは矛盾するリーダー!?世界で数々の賞を受賞した書籍『両立思考』から学ぶパラドキシカル・リーダーシップ Vol.2

昨今、変化の激しい時代の中で、企業は、短期利益と環境配慮、既存事業の深化と新規事業の探索など、一見相反するが、相互依存し、持続する要素(パラドックス)を、同時に実現することが求められることが増えています。こうした状況の中で意思決定することがリーダーの重要な役割ですが、その際に「二者択一」の思考に縛られていると短期ではうまくいっても、中長期では思わぬ悪循環に陥ることがあります。 「二者択一」から「両立」へ経営の意志決定のパラダイムシフトが求められている今、経営学における「パラド

この時代に求められるのは矛盾するリーダー⁉世界で数々の賞を受賞した書籍『両立思考』から学ぶパラドキシカル・リーダーシップ Vol.1

昨今、変化の激しい時代の中で、企業は、短期利益と環境配慮、既存事業の深化と新規事業の探索など、一見相反するが、相互依存し、持続する要素(パラドックス)を、同時に実現することが求められることが増えています。こうした状況の中で意思決定することがリーダーの重要な役割ですが、その際に「二者択一」の思考に縛られていると短期ではうまくいっても、中長期では思わぬ悪循環に陥ることがあります。 「二者択一」から「両立」へ経営の意志決定のパラダイムシフトが求められている今、経営学における「パラド

『両立思考』の解説全文②経営学におけるパラドックス研究のこれから

また、本記事は後編です。前編はこちらの記事からお読みいただけます。 日本企業の課題感から見える 両立思考の意義とは 前編では、アカデミックな視点でパラドックス研究の歴史や位置づけを見てきた。  後編では実務家視点で、日本企業をとりまく課題からパラドックスを理解する必要性や両立思考の有用性について述べたい。  さて、最近、現場でよく耳にする経営の組織課題は以下のようなものである。 中長期の戦略としてESG経営やパーパス経営を掲げ、さまざまな施策に取り組んでいる。一方、現場